2019年度の調査研究会について

2019年度の調査研究会は下記の通り決定しました。調査研究会への参加申込および内容等のお問合わせは、各調査研究会主査または幹事までお願いいたします。

調査研究会 調査テーマ(2019年度)

磁気遠隔力の空間的・時間的制御とその応用に関する調査研究会(2019〜2021年度)

高温超伝導バルク材の基礎と応用調査研究会(2019〜2021年度)

中温度域超伝導材料の実用性能に関する調査研究会(2017〜2019年度)

超電導応用における循環冷却システム調査研究会(2018〜2020年度)

調査研究会 詳細(2019年度)

磁気遠隔力の空間的・時間的制御とその応用に関する調査研究会 (2019〜2021年度) 新規 年3回開催
主査 西嶋 茂宏(福井工業大学)
幹事 廣田 憲之(物質・材料研究機構)
堀井  滋(京都大学)
秋山 庸子(大阪大学)
三島 史人(福井工業大学)
目的 低温技術・超伝導技術の進展とともに主にソレノイド型の高磁場発生技術が発展し、現在では10テスラ級の高磁場環境のラボレベルでの普及が進んでいる。着実な普及により、物質・生体の形態制御や分離・分析技術などの応用研究や、物質間・分子間磁気相互作用などを使った物理的・化学的基礎研究など磁場利用が広がっている。ただし、ユーザーサイドは既存の高磁場環境において、試料の設置方法等を工夫することにより、空間的な磁気的勾配を利用した磁気分離・結晶成長技術、時間変調を加えた回転磁場を利用した配向技術、低・高周波電磁場による医療応用や生体応答などの研究成果が得られている。すなわち、必要とする磁場のニーズは応用によって大きく異なり、また実に多様であるため、磁場のオーダーメイド化ができれば更なる新展開が期待される。一方、磁場発生技術においては、永久磁石だけでなく、ソレノイド型超伝導電磁石の高磁場化・大口径化に加えて、酸化物超伝導線材・バルク磁石の開発も進み、近い将来多様性に富む強磁場環境が低コストで提供される可能性もある。本調査研究会はサプライヤー側に近い会員を母体とする低温工学・超電導学会と静磁場だけでなく空間的・時間的変動磁場を使うユーザーサイドとの橋渡し役を担う。主な目的として、以下の3つを掲げる。(1)静磁場だけでなく空間的・時間的変調磁場利用の現状の把握、(2)多様化する磁場発生装置ユーザーにとって必要とする磁気遠隔力の仕様の把握、(3)磁場発生装置を利用した最新の研究成果の把握。これらの知見を低温工学や超伝導工学分野へフィードバックさせると同時にユーザー側への新規磁場発生装置に関する情報提供を行う。
高温超伝導バルク材の基礎と応用調査研究会 (2019〜2021年度) 新規 年3回開催
主査 横山 和哉(足利大学)
幹事 岡  徹雄(新潟大学)
目的 溶融法によって粗大に成長させた高温超伝導バルク材料(以下バルク材)は、その特異な磁場相互作用を示すことから、新たな産業機器を生み出す可能性をもった「社会の様変わり」を期待できる材料である。外部磁場に対する力学的な相互作用は磁気浮上として利用できる一方、磁場を捕捉すれば、従来の永久磁石を大きく上回る強磁場の発生できる擬似永久磁石として、様々な産業分野への応用が期待できる。しかしこれらは、現状の産業分野にない新たな市場創造を必要とする分野でもあって、新たな産業応用への技術調査や応用調査を通じた実用化への調査が必要である。本調査研究会では、これら全般にわたる調査研究を、これまで実施されてきたバルク材夏の学校とよぶ研究集会や、超伝導の産業応用の一部として検討されてきたバルク材に関する理工学的調査を踏まえ、その基礎と応用の最新情報を収集することで新規な産業創出への提言を目指す。
中温度域超伝導材料の実用性能に関する調査研究会 (2017〜2019年度) 継続 年2回開催
主査 井上 昌睦(九州大学)
幹事 下山 淳一(青山学院大学)
松本 明善(物質・材料研究機構)
吉田 良行(産業技術総合研究所)
目的 近年、液体ヘリウムフリーでの運用を目指した応用機器の検討が進められ、その試作機の設計・作製等が行われている。それらの機器で対象となる温度域は、液体ヘリウム温度以上から液体窒素温度以下と幅広く、また、競合する材料も、MgB2やBi2223、RE123、鉄系超伝導体の線材や薄膜、バルクと種々に亘るため、機器の動作環境も含めた最適設計においては各種材料の実用性能を広範な温度領域で比較する必要がある。しかしながら、通常の学会活動においては材料開発と応用機器開発とが分かれて議論されることが多く、更には材料間の枠を超えた議論の機会も少ない。そこで我々は、2014〜2016年度に「新中温度域超伝導材料の特性制御に関する調査研究会」を実施し、各種線材材料、バルク材料の電磁気特性、機械特性、機器開発等に関する最新の動向調査を行ってきた。その中で、材料のポテンシャルとしての性能と応用機器開発における実用性能の両方を適切に把握することが材料開発と機器開発の両者において重要であることが確認された。以上の背景をもとに、中温度域が対象となる種々の超伝導材料の実用性能について、その実現可能性と機器応用への適用性を含めて調査・議論する研究会の設置を申請する。
超電導応用における循環冷却システム調査研究会 (2018〜2020年度) 継続 年間2回開催
主査 柁川 一弘(九州大学)
幹事 筑本 知子(中部大学)
幹事 吉田 茂(大陽日酸)
目的 室温超電導体が発見されない限り、超電導応用機器と冷却システムは切り離せない関係にある。超電導応用機器に対する冷却方式は大別して、冷凍機で直接冷却する伝導冷却方式と、冷媒と接触させて冷却する冷媒冷却方式がある。超電導ケーブル等の長尺装置においては、伝導冷却方式では対応が難しいことや、電気絶縁、コスト等の観点から、液体窒素を冷媒として用いた循環冷却方式が一般的である。しかしながら、超電導応用機器の実証研究が世界各国で進められている中、冷却系の設計・運用方針、その性能など対する評価の指標として統一された基準がなく、それぞれが独自に運用、評価しているのが現状である。循環冷却系の場合はその構成要素が冷凍機もしくはサブクーラ、液送ポンプ、貯液タンク、断熱容器、極低温バルブ、監視・制御装置、冷却水等多岐に渡るため、これら構成要素を体系化するとともに、外気温などの環境要因を考慮した、熱侵入量、冷却効率等を論じる必要もある。またユーザーの視点に立った信頼性、安定性の保証、操作・メンテナンスのしやすさ、低コスト化などの指標をたてる必要もある。そこで、本調査研究会においては、循環冷却系にターゲットを絞り、(1)国内外の情勢(冷却方式及びシステム構成、各機器の開発状況等)に関する動向調査と(2)冷却性能の指標と評価方法に対する議論を通じて国際標準化の基礎となる基準の策定を進めるとともに、これらを通じて循環冷却システムに関する冷却機器、超電導応用システムの開発・評価に関わる技術者・研究者とユーザーとの橋渡しを行うことを目的とする。
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2019年度の主なスケジュール
テーマの公示・会員の募集 2019年1月(「低温工学」54巻1号)
2019年度活動報告の提出締切 2020年4月24日(「低温工学」55巻3号に掲載予定)