Batch式焼成プロセスによるNi-W基板上YBCO線材の長尺線材の作製 (2) − Batch式本焼プロセスによる長尺化 −

Preparation of the YBCO long tapes on Ni-W substrates using a batch-type furnace.


兼子 敦, 高橋 保夫, 小泉 勉, 青木 裕治, 長谷川 隆代 (昭和電線); 中西 達尚, 和泉 輝郎, 塩原 融 (SRL)
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Abstract:Batch式電気炉を本焼プロセスに適用したYFA-MODプロセスは、Batch式であるが故に10m/hを超える製造速度の達成が可能であり、一度焼成条件を決めれば再現性良くYBCO線材を作製する事が可能である。応用基盤プロジェクトにおける線材のコスト目標として 3/Amという数値設定がされている。我々は、この数値目標を達成するために配向Ni-W基板を用いた長尺化の検討を行っている。前回、15m長の配向Ni-W基板上にTFA-MOD法によりYBCO線材を作製し、Ic=135A/cm-widthの特性が得られたことを報告した。最近、配向Ni-W基板の面内配向性や表面粗さの改善を行った結果、短尺試料でJc>2.0MA/cm2の特性が得られるようになり、IBAD基板と同レベルの特性を示すようになった。Batch式本焼炉を用いた50m長の模擬線材(短尺の試料と仮焼膜付きのダミー線を接続して長尺線を模擬したもの)を用いた試験においても、Ic=150A/cm-width以上の特性が得られており、長尺化が大きな検討課題になると考えられる。本報告においては、Batch式電気炉を用いて50m長のNi-W基板上のYBCO線材の作製を検討し、その結果について報告する。