Abstract:　 高温超伝導薄膜を用いた送信用バンドパスフィルタは、無線通信基地局のフィルタとして有望視されているが中々実用化デバイスが提案できない。それは、耐電力特性の優れたフィルタが実現できないからである。その問題を解決するために我々は、超伝導材料とフィルタ形状の両方を検討している。高温超伝導薄膜の中でどの材料が送信用フィルタ材に適しているかを議論するために、磁場中でのRs測定を行っている。すなわち、高磁場中でRsが小さい材料が、送信用フィルタ材に適していると考えているからである。今回は、膜厚を変えたReBCO（Re＝Y，Nd，Gd，Dy）薄膜の強磁場中表面抵抗を測定し、材料の違い、膜厚の違いによるRsの違いを検討し、どの材料が適しているかを議論したので報告する。