高橋 良和 , 磯野 高明 , 小泉 徳潔 , 松井 邦浩 , 濱田 一弥 , 布谷 嘉彦 , 名原 啓博 , 押切 雅幸 , 中嶋 秀夫 , 河野 勝己 , 奥野 清 (原子力機構)
takahashi.yoshikazu*jaea.go.jp
Abstract: ITER-TFコイルは、D型の18個のコイルで構成されている。運転電流値は68kA、最大磁場は11.8T、全蓄積エネルギーは41GJである。導体はNb3Snのケーブル・イン・コンジット(CIC)型で、中心チャンネルを有し、その単長は760mにも及ぶ。撚線はNb3Sn素線が900本、銅素線が522本で構成され、5次の多重撚線方式で製作される。この撚線を厚さ1.6mmのステンレス管に挿入され、導体が完成する。1個のコイルにおいて、導体は760mのものが5本と、520mのものが2本用いられる。TFコイルは予備コイル1個を含めて、19個製作されるので、760mが95本、520mが38本製作される。その内、日本は25%を製作することになっている。Nb3Sn素線の量産試作は、国内の複数のメーカーにおいて完了した。撚線の試作も完了した。実導体を製作し、実導体の短尺サンプルを運転条件において、その性能試験を5月に行う予定である。この試験で導体としての超伝導性能を確認して、調達作業を開始する予定である。これらの準備状況を報告する。