医療用抗体たんぱく質(免疫グロブリン)分離・精製用高勾配磁気分離システム その1・基礎実験

Previous Test of High Gradient Magnetic Separation System for trapping Immunoglobulin in Serum


我妻 洸 , 淵野 修一郎 , 古瀬 充穂 (産総研) ; 植田 浩史 (早大) ; 柁川 一弘 (九大) ; 小泉 達雄 (住重)
koh.agatsuma*aist.go.jp
Abstract:  医療用たんぱく質のうち特に血清中に微量存在する免疫グロブリンの分離・精製に超伝導マグネットを用いた高勾配磁気分離システムを応用する検討を行ってきた。免疫グロブリンは糖を2%含むポリペプチドで、長軸約2500〜3000nm、短軸約400nmの形の分子で、端部のL鎖(Light Chain)先端に抗体に特異的に結合する部位をもつ。したがって、磁性ナノ微粒子を磁気分離出来れば、この部位と特異的に結合する物質を磁性ナノ粒子の表面につけることにより、免疫グロブリンの連続・高速の分離・精製が可能になる。我々は、超伝導マグネットを用いた伝導冷却式卓上型高勾配磁気分離システムを試作し基礎実験を行ったので、その結果を報告する。