室温磁気冷凍用のGd合金材料の磁気エントロピー変化の検討
A study on magnetic entropy change of Gd-R alloys for magnetic refrigeration near room temperature
鬼頭 俊輔
,中込 秀樹(千葉大);小林 忠彦,辻 秀之,齋藤 明子(東芝)
shun-11@yg8.so-net.ne.jp
Abstract: オゾン層保護、地球温暖化防止など地球環境という観点から、フロンガスを使用しない新たな磁気冷凍技術の研究が注目されている。これまでのAMR方式を用いた室温磁気冷凍研究において、磁気冷凍材料としてGdを用いて永久磁石で冷凍動作させた報告はあるものの、0℃以下の温度を実証するまでには至っていない。この要因の1つとして、磁性材料の磁気エントロピー変化は、Tc(キュリー温度)近傍で極大を示し、Tcから離れると低下してしまうという物性的な事情がある。動作温度域を拡大させる方法としては、異なるキュリー温度を有する磁気冷凍材料のハイブリッド化が有効と考えられる。そこで、本研究では、Tc=21℃のGdをベースに、低温側に動作温度域を拡大させる方法としてGd合金を検討した。本講演では、Gd合金を作製し、これら材料のTc、磁気エントロピー変化について評価・解析した結果について報告する。