Unipolar NMR magnet by pulse-field magnetization of superconducting bulk magnet and the magnetic field distribution
岡 徹雄 (芝浦工大); 渡邊 飛龍, 高橋 雅人 (理研); 坂井 直道 (芝浦工大); 横山 和哉 (足利大)
Abstract:有機分子の合成に欠かせないNMR分析の高磁場高分解能を目指す開発方向に対し、TD(Time-domain)NMRなど永久磁石の磁場を使った、コンパクトなNMRが商品化され広く利用されている。NMRの化学シフトではなくFID(Field Induction Decay)の検出を特徴とし、分子の動きなどを評価できるとして、工程内での材料分析などに利用される。これらの永久磁石を磁場発生源とする機器では、磁場強度の向上が機器の分解能など性能向上が期待できることから、超電導バルク磁石を使って磁場を強化し、検出時間の短縮や分解能の向上などの性能向上を目指す。単極のバルク磁石をパルス着磁すれば、その中央部に意図的な凹型の磁場分布が得られ、その表面からの距離に応じて均一な磁場分布を作ることができる。実際に磁極上3mmで半径方向に6mmの区間で834ppm以下、10mm区間で2,839ppm以下の平坦な領域が得られており、検出コイルや評価試料の形状によってはNMR機器として利用できる。