The influence of Sr content on the superconducting properties for TFA-MOD La2-xSrxCuO4 films
梶 竜誠, 海谷 真大, 大木元 勇貴, 三浦 正志 (成蹊大)
Abstract:高い臨界温度(Tc)及び臨界電流密度(Jc)を有する銅酸化物超伝導体REBa2Cu3Oy(REBCO)は、超伝導マグネット機器応用に向けて注目され、盛んに研究が行われている。近年、我々はREBCO薄膜、BaFe2(As1-xPx)2 (Ba122)薄膜及びSmFeAs(O1-xHx) (Sm1111)薄膜において、チューニングパラメータ制御によるコヒーレンス長(ξab)や磁場侵入長(λab)の低減と、磁束ピン止め点導入の融合を実現し、自己磁場及び磁場中Jc特性を向上させることに成功した(NPG Asia Materials 14 (2022) 85, Nature Materials (2024) 23 1370-1378.)。本研究では、REBCO、Ba122やSm1111とは異なる結晶構造、Tc及び異方性を有するLa2-xSrxCuO4(LSCO)に注目し、チューニングパラメータ(Sr組成)の変化がLSCO薄膜の超伝導特性に及ぼす影響について検討した。当日は、Sr組成の異なるLSCO薄膜のTc、上部臨界磁場(μ0Hc2)及び異方性(γH)などについて詳細に報告する。