Investigation into screening current reduction with dummy coil
間藤 昂允, 野口 聡 (北大)
Abstract:超電導線材特性やマグネット化技術が向上したことにより,2017年に米国国立高磁場研究所において,無絶縁REBCOマグネットを使用して世界最高磁場である45.5 Tの生成に成功した.このような高磁場生成実験がコイル開発を加速させるとともに,高磁場における課題を顕在化してきた.その一つが遮蔽電流である.遮蔽電流はREBCO線材面に鎖交する磁場を打ち消すように生じ,REBCO線材幅方向に不均一に分布する.これが不均一な電磁力分布や磁場均一度の低下をもたらし,高磁場応用では無視できない.遮蔽電流の低減が求められる.
そこで,本研究では,径方向磁場変動を低減させるダミーコイルを提案し,これの利用可能性を調査する.ダミーコイルは無導通でマグネットの上下に配置され,励磁時の径方向磁場を低減する.部分要素等価回路法を用いた遮蔽電流シミュレーションを行い,マグネット励磁時における遮蔽電流低減効果について議論する.