FF-MOD法Gd123薄膜へのZr, Sn, Ce, Ti, Hfの共添加による高Jc化

Enhancement of critical current densities by co-doping with Zr, Sn, Ce, Ti and Hf for Gd123 thin films fabricated by fluorine-free MOD method


石井 涼太, 佐藤 宏大, 三浦 大介 (都立大)


Abstract:LaAlO3単結晶基板上に異なる格子定数とヤング率を有する数種類のBaMO3(M= Zr, Sn, Ce, Ti, Hf)を2.0〜5.0mol%共添加したGdBa2Cu3O7-δ薄膜をFF-MOD法により作製した。Gd123薄膜に複数種類のBaMO3を同時に導入すると, BaMO3の結晶成長に必要なBaが共有され, それぞれの結晶成長が抑制されるため, 結晶が微細化・緻密化する。その結果, 磁場中での臨界電流密度が著しく向上した。3種類のBaMO3(M=Zr, Sn, Ce)を4.0mol%導入したGd123膜の最大Jcは0Tで16.57MA cm-2, 3.0T, 30Kで1.97MA cm-2となり, BaCeO3を単体で導入した膜の最大Jcの1.22倍, 1.76倍となった。