SCSCケーブルの研究開発の進捗(2024年春)(5):交流損失測定用コイルの設計

Progress of R&D of SCSC cable in spring 2024 (5): Design of coils for ac loss measurements


上垣 柊季, 曽我部 友輔 (京大); 福井 聡 (新潟大); 雨宮 尚之 (京大)


Abstract:薄膜高温超伝導線を円断面コアにスパイラル状に巻いた超伝導集合導体は、テープ形状の線材と比べ任意の方向に曲げることが容易となり、コイル設計の自由度が大幅に向上する。我々はこのような超伝導集合導体で作製したコイルの交流損失特性の評価を目指している。
我々が研究開発を行っているSCSCケーブルは横磁界に対する交流損失低減効果が期待されるため、交流損失特性評価の際にはできるだけ横磁界が支配的になるコイルを作製し評価することが望ましい。また、実験機器の制約より測定できる通電電流、周波数、インダクタンスに制限があり、それらを考慮してコイルを設計する必要がある。
本発表では、横磁界が支配的になるコイル形状について検討し、そのようなコイルの励磁条件について検討する。