Evaluation of AC Loss Reduction of a REBCO Superconducting Coil wound with Multifilamentary REBCO Tape with High Inter-Filament Resistance.
大石 遼真, 姫野 雄輝, 末永 隆笑, 西田 雄詞, 柏木 涼太, 吉田 幸市, 佐々 滉太, 宮﨑 寛史, 岩熊 成卓 (九大); 和泉 輝郎, 廣瀬 陽代, 町 敬人 (産総研); 中村 美幸 (FFJ)
Abstract:希土類高温超電導線材(REBCO線材)は極低温下で大電流通電が可能であることから交流機器へ応用し、従来よりも高出力密度化が期待されている。しかし、超伝導体は交流条件で用いると履歴損失と呼ばれるエネルギー損失が生じ、冷凍機の負荷となるため問題となる。履歴損失は幅に比例することからフィラメントを複数に分割することは交流損失低減に有効であるが、フィラメント間抵抗が大きくないとフィラメントが結合し交流損失が低減しない可能性がある。そこで、我々は線材を基板まで完全に分割したのちに電着ポリイミドで覆うことでフィラメント間が絶縁された線材(切断・接合線材)を提案する。そして、その線材を用いてターン数、内径、外径がそれぞれ80×2, 40mm,65.6mmのダブルパンケーキコイルを作製した。本研究では、解析上で切断・接合線材を用いたダブルパンケーキコイルの交流損失を通常の4mm線材で巻いたコイルの損失と比較し、損失低減に対して有効性を確認した。