2段スターリング型パルス管冷凍機の開発 -設計計算プログラムと性能試験結果との比較評価検討-

Development of Two-Stage Stirling Type Pulse Tube cryocooler -Comparative evaluation of design calculation programs and performance test results-


平塚 善勝, 大塚 清見, 恒松 正二, 安田 仰, 金尾 憲一 (住重); 楢崎 勝弘 (新居浜高専)


Abstract:住友重機械工業株式会社(SHI)は、地球観測衛星、科学衛星用センサ冷却やシールドクーラ用途として人工衛星搭載用の冷凍機、単段、2段スターリング冷凍機およびJT冷凍機を冷却システムとして提供してきた。昨今、観測能力を向上させるためにセンサの大型化に伴い冷凍機の冷却能力(77K、15K双方ともに)の増加ならびに冷凍機の寿命を5年から10年に延伸することが要求されている。2段スターリング冷凍機は、長尺な2段ディスプレーサを持つためにクリアランスシールを維持することが難しく10年寿命の要求事項を達成することは困難となる。この課題を解決するための一つの方策として、膨張器に可動部を持たないパルス管膨張器を適用にすることが検討される。前回の報告では、2段スターリング冷凍機用圧縮機を使って圧縮機のP-V仕事を基準に2段パルス管膨張器を設計試作し性能試験を行った結果について報告した。本報告では、圧縮機の共振周波数調整による電力低減検討と設計計算プログラムと試験結果の比較評価検討結果について合わせて報告する。