Control of joined properties of Gd-Ba-Cu-O joined bulk superconductor using Er-Ba-Cu-O superconducting joining material
竹村 賢人, 須藤 正照, 坂藤 正樹 （芝浦工大）； 横山 和哉 （足利大）； 岡 徹雄, 坂井 直道 （芝浦工大）
Abstract:RE-Ba-Cu-O (RE : 希土類元素) バルク超伝導体の大型化やパルス着磁に適したバルクの作製を目的として、局所溶融法を用いた高品質な超伝導接合を検討している。特に、接合部の作製条件を検討し、接合部の超伝導特性の向上を検討した。
本研究では、溶融成長させたGd-Ba-Cu-Oバルク超伝導体の間にEr-Ba-Cu-O焼結体の接合材を挟み、局所溶融法を使用して超伝導接合を行った。大口径のバルク超伝導体の作製は長時間の結晶成長時間を要することや溶融時に高度な温度制御が必要となることから困難であるが、超伝導接合技術を利用することで、容易にバルクの大型化を目指すことができる。局所溶融法は各RE-Ba-Cu-Oの溶融温度差を利用する技術であり、被接合部を完全溶融させることなく、接合材を溶融成長させることで、良好な超伝導接合を行う技術である。しかし、接合部の中心は被接合部両面から発生した結晶成長端となり、接合条件によっては多くのポアや第二相の偏析が生じて、超伝導特性の低下につながる。そこで、接合方位や溶融条件など接合部の作製条件を見直し、最適化することでポアや第二相を低減させ、従来の技術から超伝導特性の向上を図った。このことは、バルク超伝導接合の技術を進歩させ、応用分野での利用を促進させることができる。