Thermal investigation of HTS magnet by simple analytic equation
間藤 昂允, 野口 聡 (北大)
Abstract:無絶縁巻線(No-Insulation winding technology; NI)技術の登場により,高温超電導(High-Temperature Superconducting; HTS)マグネットの応用化が加速している.2017年には世界最高DC磁場である45.5 Tが、内挿マグネットにNI HTSマグネットを用いることで達成され,2021年には小型核融合炉の実証試験に向けたNI HTSマグネットで20 Tの生成に成功した.これまでは,比較的小型のHTSマグネットにNI技術が適用され,高熱的安定性が実証されてきた.これからは,より大型のマグネットにもNI技術が適用されていくことが期待されている.一方,その設計に際して,熱的安定性評価を行うためのシミュレーションは容易ではない.特に,マグネットの大型化とともに生じる計算時間の長時間化が問題となる.そこで我々は,比較的簡単な仮定を採用し,解析的に熱的安定性を評価できる計算式を立式した.提案式を用いることで,簡単に安定性を評価できることから,マグネット設計時の初期検討に活用できる.本発表では本評価式により大型マグネットの熱的安定性限界を探る.