HTS線材のIc測定に向けたスーパーキャパシタを用いた2 kAパルス電源の開発

Development of a 2 kA pulsed power supply using supercapacitors for Ic measurements in HTS tapes


土屋 雄司 (東北大); 水野 謙一郎 (MTL); 小濱 芳允 (東大); 淡路 智 (東北大)


Abstract:近年、高温超伝導(HTS)線材の低温および中温領域での強磁場運用が注目を集めている。このような背景のもと、HTS線材の臨界電流Ic測定は機器設計において重要である。しかし、HTS線材のIcは低温では数1000 Aに達することから、強磁場の狭い空間および限られた冷却能力の制約下での測定は困難であった。この問題を解決するため、我々は発熱を抑制するパルス電流測定技術を開発してきた。これまでに、直流電源を用いた最大1000 AまでのIc測定について報告したが、新たにスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を用いたパルス電源を開発し、最大2 kAまでの測定が可能になった。この手法はさらなる大電流化に有望であることが示された。