ITER中心ソレノイド導体の内部ひずみに対する短ツイストピッチの効果の解明

Effect of Short Twist Pitch on Internal Strain of ITER Central Solenoid Conductor


諏訪 友音, 礒野 高明 (量研機構); ステファヌス ハルヨ, 川崎 卓郎, 相澤 一也 (原子力機構)


Abstract:短ツイストピッチとすることでITER中心ソレノイド(CS)導体における繰返し通電による分流開始温度(Tcs)の劣化が改善され、繰返し通電後の撚線には明確な曲げ変形が生じていないことが確認されている。しかし、短いピッチでの曲げ変形の影響については目視で評価できないため、中性子回折により内部ひずみに対する短ツイストピッチの効果を評価した。その結果、短ツイストピッチでは短いピッチの曲げひずみも抑制されていることが判明し、その一方、導体長手方向の圧縮ひずみが緩和していることも明らかとなった。この結果より、短ツイストピッチCS導体における繰返し通電時のTcsの振る舞いについて、前者によりTcsの劣化が改善され、後者によりTcsが上昇することが解明された。