高粒子透過性検出器を実現する薄肉ソレノイドコイル用アルミ安定化MgB2導体開発

Development of Aluminum Stabilized MgB2 conductor for Thin Solenoid Coil of Particle Detector aming High Transparency .


谷貝 剛, 猪俣 涼, 吉田 輝弥 (上智大); 槙田 康博, 新冨 孝和 (KEK); 平野 直樹 (NIFS); 濱島 高太郎 (東北大)


Abstract:粒子加速器に用いられる検出器では、検出精度向上のためにその軌道を磁場中で計測する手法が採用される。そのため検出器用マグネットは、数Tの必要な磁場空間を提供しつつ、粒子との反応性を最小限にする設計となる。具体的には低物質量・薄肉化が必要となるが従来のNbTiソレノイドでは、低物質量化に限界がある上、稀少なヘリウム冷却で運転コストも高く、冷却のためのシールド層分の厚みで薄肉化も難しい。本グループでは、低質量数でTcが39Kと高いMgB2導体に着目し、粒子検出感度の向上を実現するマグネット用導体の理論的・実験的な設計検討を行っており、その詳細について報告する。