Development of superconducting magnets for LHC luminosity upgrade (18) – Overview of the project and construction of 7 m-long prototype and series production magnets
菅野 未知央, 中本 建志, 鈴木 研人, 荻津 透, 池本 由希子, 寺島 昭男, 岡田 尚起, 川又 弘史 (KEK); 木戸 修一, 田原 大夢 (日立); 市原 直 (フューザック・テクノロジーズ); PRIN Herve, PEREZ Juan Carlos, TODESCO Ezio (CERN)
Abstract:CERN-LHC加速器では、積分ルミノシティを現行LHCの10倍以上である3000 fb-1まで向上させることを目指した高輝度アップグレード計画(HL-LHC)が進行中である。この目標の実現には、衝突点近傍の磁石システムの性能向上が不可欠であり、KEKはこの中でビーム分離超伝導双極磁石(D1磁石, MBXF)の開発を担当している。D1磁石ではNb-Ti超伝導コイルが採用されている。重要な要求性能は、150 mmの大コイル口径、 35 T·mの磁場長(主双極磁場5.6 T, 温度1.9 K, 運転電流12 kA)、想定吸収線量25 MGyに対する耐放射線性などである。2018年にKEKがHL-LHC計画に正式参加することが決定されたことを受け、日本の貢献として7 m長の実証機磁石1台と実機磁石6台を製造することが決まった。現在、日立製作所において磁石製造が進められている。本講演では、磁石開発の全体概要、実証機コールドマスの製造とCERNへの輸送、実機製造の進捗などについて報告する。