超伝導バルクコイルを用いたワイヤレス電力伝送のための冷却システムの開発及びそれを用いた温度依存性の評価

Development of cryocooler system for wireless power transfer system using superconducting bulk coil and investigation of temperature dependence using it


押本 夏佳, 藤田 貴紀, 作間 啓太, 關谷 尚人 (山梨大)


Abstract:ワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer: WPT)の伝送効率を向上させるために超伝導線材コイルを送受電コイルに用いたWPTの研究が行われている.しかし,超伝導線材コイルは液体窒素による冷却しかできないため,液体窒素温度(77 K)以下の性能が明らかではなかった.77 K以下で冷却するために冷凍機を用いることが考えられるが超伝導線材コイルに適していない.よって,超伝導バルクコイルを用いることを提案した.本研究の目的は超伝導バルクコイルを用いたWPTのための冷却システムを開発し,それを用いて77 K以下のWPTの性能(Q値,伝送効率,耐電力特性)を明らかにすることである.測定結果から,より低温に冷却することで性能が改善することを明らかにした.