常磁性体分離のための淘汰管を用いた磁気分離装置の高度化

Advancement of magnetic separation systems using selection tubes for paramagnetic materials


長濱 葵, 野村 直希, 西嶋 茂宏, 三島 史人 (福井工大)


Abstract:従来の常磁性物質の磁気分離法では、およそ5T以上の強力な磁場と高勾配磁場を併用することが必要とされている。そこで、我々は前の研究において、1.5T程の開放勾配磁場と磁気分離装置底部からの上昇流の流体制御を行うことで、常磁性物質の磁気分離を可能とした。具体的には淘汰管を用い、分離対象物に作用する重力とドラッグ力のつり合いを利用し、浮遊状態にある常磁性物質を高効率に磁気分離した。本発表では、磁気分離装置の流体制御の高度化を目指し、内径の異なる淘汰管を多段化し各管で停留する粒子サイズを区画化した。その磁気分離装置について計算と実験により検討を行い、良好な結果を得たので報告する。