磁化メタン発酵法を活用した水処理プロセスの余剰汚泥抑制の可能性

Potential of excess sludge reduction of wastewater treatment process using magnetic methane fermentation


酒井 保藏, 荷方 稔之 (宇都宮大); SAHA Mihir Lal (Univ. Dhaka)


Abstract:水処理に伴う余剰汚泥は産業廃棄物の大きな割合を占め削減技術が期待されている。本研究では余剰汚泥の発生が原理的に少ないメタン発酵法に磁気分離を応用した磁化メタン発酵法を活用して磁化メタン発酵法と好気処理を組み合わせた水処理プロセスを提案し、廃水浄化に伴う余剰汚泥削減の可能性を検討した。活性汚泥法では1日に汚泥全量の2割程度発生する余剰汚泥を本方法によりほぼゼロに抑制できることが示された。水処理プロセスとしても、磁気分離によりメタン発酵プロセスからの微生物の漏出を抑制し、後段の好気処理で良好に処理できることが示唆された。活性汚泥法のみで余剰汚泥を抑制する磁化活性汚泥法との比較検討も行ない、本プロセスの省エネ性などの優位性を明らかにする。