高い一軸圧力下で放電プラズマ焼結したNb3Sn超伝導バルク体の緻密化と磁束ピン止め特性 II:結晶粒微細化効果

Densification and flux pinning characteristics of Nb3Sn bulk superconductors prepared by SPS method under high uniaxial pressure II: Grain refinement effect


小山田 拓真, 内藤 智之 (岩手大)


Abstract:Nb3Snバルクをin – situ法で作製した場合、充填率は50 %以下になり、それに伴いJcや捕捉磁場が低下する。このことから前回、ex-situ SPS(Spark Plasma Sintering)法で高圧力を印加して作製したNb3Sn超伝導バルク体の磁束ピン止め特性について報告した。それにより100 MPaを印加して作製した直径10 mmのバルクで充填率が90 %台、捕捉磁場は約1.8 Tの値を得た。しかし、装置の都合上120 MPaの圧力ではさらなる大型化が出来ないという問題点がある。さらにNb3Snのピン止め点は粒界であることから、SPS法を行う前にボールミルを行うことで低い圧力でも高密度で捕捉磁場特性の高いNb3Sn超伝導バルク体が得られると考えられる。このことから本研究ではボールミルを用いてex-situ SPS法Nb3Sn超伝導バルク体を作製し、その磁束ピン止め特性について報告する。