Investigation of ultra-high speed rotating superconducting motors with liquid hydrogen cooling using MgB2 windings
寺尾 悠, 淵野 修一郎 (東大); 松本 明善 (NIMS); 馬渡 康徳, 吉田 良行 (産総研); 菅野 末知央 (KEK); 淡路 智 (東北大); 田中 秀樹 (日立)
Abstract: 近年、航空宇宙分野において推進機構の電動化が盛んに議論されている。小型ロケット用のエンジンにおける液体燃料用ポンプ等もその対象の一つであり、モータ等による電動化のメリットとしてエンジン出力制御性の向上や、配管構成の単純化、高温高圧部の減少による信頼性向上等のメリットが期待できる一方、数万rpmという超高速回転数での設計検討及びシステムとしての出力密度の向上が課題である。
このような中で、巻線の高電流密度による高出力密度化や、液体水素中での利用により冷却ペナルティの問題が解消されるという点で、超電導モータの適用が期待できる一方、従来以上に交流損失低減の観点から巻線材料・構造や回転磁界を考慮した設計が重要となる。
本発表では、ロケットエンジン等の液体水素燃料ポンプに用いるため、従来の超電導回転機設計の常識を覆す、数万rpm領域での運用を考えた超電導モータ(永久磁石界磁+MgB2電機子巻線)に関して、解析式及び有限要素法による電磁設計を行い、出力密度や交流損失に関して検討した結果を報告する。