2枚バンドル導体を巻いた小型HTSコイルの交流損失測定

AC loss measurement in small-size HTS coil wound using two-ply bundle conductor


柁川 一弘 (山理大); 朱 博焘 (九大); 淡路 智, BADEL Arnaud, 高橋 弘紀, 岡田 達典, 阿部 徹 (東北大); 藤田 真司, 武藤 翔吾, 土屋 光輝, 飯島 康裕, 大保 雅範 (フジクラ)


Abstract:東北大金研でこれまでに製作された25 T級無冷媒超伝導マグネット用のHTSインサートの1つとして、希土類(RE)系高温超伝導(HTS)薄膜線材を巻線したコイルを低温超伝導(LTS)外挿コイルと同時に励磁した結果、巻線の一部の劣化に伴い、定格に到達する前にHTSコイルが焼損に至っている。そこで、巻線の一部が劣化した場合に転流路を確保して熱的安定性を向上するために、RE系HTS線材を無絶縁で2枚束ねたバンドル導体を用いてHTSインサートを更新すべく、研究開発を進めている。しかし、この2枚バンドル導体を巻いたコイルを励磁した際に発生する交流損失を定量的に評価する必要がある。そこで、本研究では、2枚バンドル導体を巻いた小型のHTSコイルを試作し、周期的な交流電流を通電した際に発生する交流損失を実験的に評価したので報告する。
本研究は、科学研究費補助金基盤研究(S)(課題番号18H05248)の支援により実施したものである。