Proposal of energy generating wastewater treatment process by using no-heating magnetic methane fermentation
齊藤 翼, 和久井 結太, 酒井 保藏, 荷方 稔之, 六本木 美紀 (宇都宮大)
Abstract:メタン発酵に関わる消化汚泥にマグネタイトを添加し、磁気分離によりメタン発酵プロセスを構築する磁化メタン発酵法は、磁気分離により高濃度に微生物を反応槽に維持でき、高速・確実な微生物の分離も実現できる。高濃度化により高活性が期待できることから、従来36℃程度に加温して運転することが一般的であるメタン発酵法を20℃付近で運転しても、従来と同等の活性維持が期待できる。本研究は、無加温でメタン発酵を運転し、有機物から生成するメタンガスを回収しながら、排水処理も同時に達成する創エネルギー排水処理の実現を目指し、20℃で模擬排水を用いて磁化メタン発酵による水処理を検討した。6Lの磁化メタン発酵槽を主反応槽とする水処理システムを組み立て、ベンチスケールで連続水処理試験を実施した。CODCr濃度約3,500mg/Lの模擬排水を磁化メタン発酵槽の滞留時間1日で処理して約90%除去できた。後付けの接触酸化槽からの流出ではBOD濃度で栃木県の上乗せ排水基準(25mg/L)をクリアできた。また、バイオガスとして約8L/d回収できた。さらに低温条件での水処理についても検討する予定である。