磁気力による高速固液分離を生かした磁化メタン発酵法による低濃度BOD排水の浄化処理

Purification of low BOD concentration wastewater by magnetic methane fermentation utilizing high-speed solid-liquid separation by magnetic force


徐 毅, 酒井 保藏, 荷方 稔之, 六本木 美紀 (宇都宮大)


Abstract:従来のメタン発酵法は沈降分離で微生物と処理水を分けるため、高速処理は微生物の漏出し、限界があった。そのため、低BOD濃度の排水を高速で処理するのは困難であった。本研究では、微生物に磁性粉を吸着させ、磁気分離により、高速で微生物を処理水から回収する磁化メタン発酵法を応用し、従来のメタン発酵の適用範囲を拡大することを目的とした。6Lの磁化メタン発酵槽に1Lの担体流動槽と2Lの接触酸化槽(共に好気処理)を組み合わせて、連続水処理実験を行った。1200mgBOD/Lの模擬排水を磁化メタン発酵槽の滞留時間8h•25℃、好気処理の滞留時間4h•室温で処理した結果、97%のCOD除去率を得た。大部分の有機物は磁化メタン発酵槽で処理され、バイオガスとして一部が回収できた。磁化メタン発酵槽からの微生物及び磁性粉の漏れはほとんどなかった。さらに、低濃度•高流量での実験を行う予定である。