Nb3Sn線材におけるSn拡散挙動へのTaとHf添加の効果

Effect of Ta and Hf addition for Sn diffusion behavior in Nb3Sn wires


村河 広樹, 肥村 康治, 永澤 諒紀, 小黒 英俊 (東海大); 伴野 信哉 (NIMS)


Abstract:欧州原子核研究機構(CERN)では新たな加速器を開発する上で、これまでの実績からNb3Sn線材を使用することを考えている。しかし、次世代加速器のためには、現状のNb3Sn線の臨界電流密度では不十分である。
この目標を実現するために、第3元素を添加する事で、電流密度を向上させようと考えている。
Nb-TaにHfを添加することで、Snの拡散を促進し、Nb3Snの生成量が増え、臨界電流密度が向上することが報告され、注目を集めている。
本実験では、Nb3Sn線材におけるHfとTaを添加する事で、Snの拡散に与える効果についてEPMAを用いて調べた。
測定の結果として、無添加のものと比べてNb3Sn生成量が増えている事が分かった。そのことから、HfとTaがSnの拡散を促進していると考えられる。結果の詳細については当日報告する。