Mg-Bバルク磁石のパルス着磁過程における磁束跳躍とそのふるまい

Flux Jump and Its Behavior in Pulsed-Field Magnetizing Process for Mg-B Bulk Magnet


岡 徹雄 (芝浦工大); 沖 隼光 (新潟大); 山中 健悟, 須藤 正照, DADIEL Longji (芝浦工大); DORGE Remi (Lorraine 大); HAESSLER Wolfgang, SCHEITER Juliana (IFWドレスデン); 小川 純, 福井 聡 (新潟大); BERGER Kevin (Lorraine 大); BADICA Petre, NOUDEM Jacques (Caen 大); 坂井 直道, MIRYALA Muralidhar, 村上 雅人 (芝浦工大); 横山 和哉 (足利大)


Abstract:均一な金属間化合物であるMg-B系高温超電導体に磁場を捕捉することによって実現する擬似永久磁石はその材料の均一な組織によって均質な磁場分布が期待できる。しかし、動作温度に近く低いTcと小さい比熱のために、パルス着磁中に起こる発熱が頻繁な磁束跳躍(フラックスジャンプ)を起こすため、磁場捕捉性能は他の希土類123系などに遥かに劣る。10msの立ち上がり時間をもったパルス着磁過程における磁束跳躍の発生はその最大侵入磁場の時点から始まり、はるかに遅れた最大500msの経過時にも表れることから、発熱の発生は単に局所的な発熱ではなく、その発生と伝搬によるものと考えられる。本研究では熱発生部分と磁束跳躍の発生時点と発生場所から、材料の不均一性と熱伝搬との関係を考察する。