Investigation of defect detection method in REBCO stacked conductor
小野寺 優太, 三戸 利行, 平野 直樹 （NIFS）
Abstract:核融合科学研究所では、次世代の核融合実験装置に高温超伝導を適用するために、大電流容量の高温超伝導導体およびコイル技術の研究開発を進めている。素線となる高温超伝導線材を集合させ機械的な補強材を被覆した導体を巻線して用いることを想定しており、候補となる導体の試作開発を進めているが、導体の製作過程で臨界電流特性の局所的な劣化が観測され、克服すべき課題となっている。しかしながら、高温超伝導線材自体の品質保証技術は研究され、線材の生産技術として確立してきているのに対し、線材を集合化した導体の品質を検査する方法については、導体そのものが研究開発段階であることから、技術的に確立していない。そこで、本研究では導体を回転させつつ着磁させる磁化法を用いて、劣化位置を検出する手法を検討した。導体を模擬して積層させたREBCOテープ線材を静磁場中で回転させることで着磁させ、搬送させつつ磁化信号を取得した結果、REBCOテープに意図的に欠陥を導入した位置を検出でき、本手法の有効性を確認した。