Nb-Sn化合物を前駆体としたCu添加Nb3Snバルク超伝導体の作製と磁束ピン止め特性

Fabrication and vortex pinning characteristics of Cu-doped Nb3Sn superconducting bulks using an Nb-Sn compound precursor


天瀬 洸太, 内藤 智之 (岩手大); 菊池 章弘 (NIMS)


Abstract:前回、Non-dopeのNb-Sn化合物を前駆体としたバルク体の作製し、10 Kにおいて2.14 Tの捕捉磁場を報告した。しかし、Non-dope バルク体では単一Nb3Snとはならず中間化合物が多く存在していた。そこで、線材作製で用いられているブロンズ法に習い、Cuを添加することにより反応温度を下げNb3Sn生成量の増加を見込んだ。結果としてXRDからCuを添加したことによりNb3Snの生成割合の増加を確認した。また、磁化によるTc測定では17.9 Kの転移温度を確認し、Non-dopeバルク体と同等のTcを示した。今回はJcや捕捉磁場などを含めてCu添加のNb3Snバルク体の超伝導特性について報告する。