内部スズ構造Nb3Sn拡散対へのZn添加量がNb3Sn結晶組織や超伝導特性に与える影響

The effect of the amount of the Zn to internal tin Nb3Sn diffusion couple on Nb3Sn microstructure and superconducting characteristics


森田 太郎, 谷貝 剛 (上智大); 伴野 信哉 (NIMS)


Abstract:Nb3Snはその微細組織を制御することによって超伝導特性が向上することが知られている。
我々はこれまでに内部スズ法Nb3Sn線材にZn添加することによってNb3Sn層生成の促進やカーケンドールボイドの抑制といった効果を明らかにしてきた。一方で、Nb3Sn線材へのZn添加量は未だ最適化されておらず、Zn添加量とNb3Sn層の結晶組織の関係は明らかになっていなかった。本研究ではNb/Cu-Ti/Sn-Zn構造においてZn量を10 ~ 30 wt%と変化させた拡散対試料を作製し、そのNb3Sn微細組織をEDX、EBSDを用いて観察した。またIc測定を行いNb3Snのlayer Jcを評価することで、Zn添加量がNb3Sn微細組織や超伝導特性に与える影響について研究を行った。