LHC高輝度アップグレード用超伝導磁石の開発(15)- 2 mモデル磁石3号機を用いた磁石座標系及び磁場分布の総合評価

Development of Superconducting Magnets for LHC Luminosity Upgrade (15) - Evaluation of the mechanical and field coordinates using the 3rd model magnet


鈴木 研人, 中本 建志, 菅野 未知央, 池本 由希子, 池田 博, 岡田 尚起, 川又 弘史, 有本 靖, 植木 竜一, 大内 徳人 (KEK)


Abstract:KEKではLHC高輝度化アップグレード計画において総入れ替えが進められている最終収束部磁石群に属するビーム分離双極超伝導磁石(D1)の開発、製造を担当している。直径570mm、磁石長7mにも及ぶ実証機及び実機は圧力容器の形でCERNへ輸送される。容器鏡板に備え付けられる基準座は磁石クライオスタットへ組み込む際のアラインメント参照点となるため、D1磁石の機械構造から求めた座標系(以下磁石座標系)に対して鏡板は0.5mm以内の精度で設置される。この時、機械寸法公差等の影響からくる磁石座標系確立時の不定性を正しく理解する必要があるとともに、ビーム光学の要求から磁石座標系とD1磁石が生み出す磁場中心・角度とを正確に関連づける必要がある。そのため、磁石座標系と磁場分布とを融合させた総合評価をレーザートラッカー及び磁場測定システムを用いて行う予定である。本発表では、7m実証機・実機試験を模擬した2mモデル磁石3号機の総合評価について報告する。