REBCOコイル製作の観点に基づいた線材はく離再現試験

Reproduction test of the delamination of REBCO coated conductors from the viewpoint of coil fabrication


水野 克俊 (鉄道総研)


Abstract:REBCOコイルの製作において熱応力による劣化の回避は重要な課題であり、鉄道総研では熱可塑性樹脂を用いることで安定したコイル製作を実現している。しかしながら、線材の仕様やメーカーが異なった場合にも劣化を回避できるかは不明確である。あるいは、線材強度が向上していればエポキシ含浸も選択肢の一つになる可能性もある。そのため、実際にコイルを製作しなくとも簡易にコイル化した際の劣化リスクを評価する方法が求められ、T型はく離試験および、たがね試験を基本とした線材はく離再現試験を考案した。コイル構造を再現した供試体を液体窒素中で引き剥がす、あるいは供試体にたがねを挿入するにより、コイルにおける線材はく離の再現を試みた。