伝導冷却されたCORC®導体の劣化しないクエンチ検出・保護条件の実験的研究

Experimental study on protectable conditions of conduction-cooled CORC® wire against quench initiated by transient and local thermal disturbance


羅 煕捷, 趙 一帆, 雨宮 尚之 (京大); WANG Xiaorong, SHEN Tengming (LBNL); 荻津 透 (KEK); WEISS Jeremy, VAN DER LAAN Danko (Advanced Conductor Technologies LLC)


Abstract:CORC®導体のような薄膜線材を金属コアにスパイラル状巻く方法は一種の高温超伝導ケーブルの作り方としてよく知られている。このような構造のケーブルにおいてクエンチが発生した場合、一部の電流が金属コアに分流できるため、金属コアが安定化材として働くことができると推測される。我々は、伝導冷却されたCORC®導体に局所的な常伝導部を発生させ、線材全体の電圧を観測しこれがある閾値を超えたら(クエンチ検出)、一定時間遅らせて(待って)から(検出時間と遮断器動作時間を模擬)、電源を制御することにより電流を指数関数的に減衰(外部抵抗によるエネルギー回収を模擬)させることによりマグネットのクエンチを模擬する実験を行った。電流を減衰させる時定数を変えてクエンチ試験を行い、CORC®導体に劣化が起きない時定数を求めることにより、クエンチ保護の条件について検討した結果を報告する。