共巻きREBCOコイルにおける臨界電流の局所的欠陥の影響の低減: 較正された劣化線を用いた実験的検証

Mitigate the effect of local tape defects on REBCO coils using 2 tape bundle conductor: Experimental validation with calibrated defect


阿部 徹, BADEL Arnaud, 岡田 達典, 淡路 智 (東北大); 藤田 真司, 土屋 光揮, 飯島 康裕, 大保 雅載 (フジクラ)


Abstract:REBCO線材は高磁場中における臨界電流特性に優れており、超伝導マグネットのさらなる高磁場化に向けた利用が試みられているが、REBCO線材は局所的な欠陥の影響を受けやすいという問題がある。その改善方法として、2枚共巻きによるコイル化技術が提案されている。その効果の評価のため、バンドル内の一方の線に局所的に重度の劣化がある場合についてコイルの特性を調べた。私たちは、まず、人工的に劣化させた短尺試料を作製し、77Kと4Kにおける磁場中I-V特性を調べた。また、劣化線を用いた2枚共巻き小型ダブルパンケーキコイルを作製した。一方のコイルのみに劣化箇所を導入した。これらを用いて、77K以下の様々な温度における試験用コイルの通電特性を調べ、劣化がある短尺試料との比較により2バンドル設計の効果について議論する。