Study on cryogenic stability of HTS coils immersed in liquid hydrogen
今川 信作 （NIFS）； 白井 康之 （京大）； 岩本 晃史, 濱口 真司 （NIFS）； 原 真太郎, 川崎 理香子 （京大）； 津田 理, 長崎 陽 （東北大）； 谷貝 剛 （上智大）； 小林 弘明 （JAXA）； 塩津 正博 （京大）
Abstract:液体水素で直接冷却することにより冷却安定な高温超伝導コイルの開発を目指している。大気圧の液体水素中の限界熱流束は10 W/cm2程度であり，液体窒素の半分程度であるが，液体ヘリウムと比較すると10倍も高い。一方，20 Kにおける純金属の電気抵抗は室温の1/100程度に低くなることから，常伝導転移をした場合でも導体の熱暴走が生じない「完全安定」な条件が成立しやすい。しかし，テープ線材の場合，有効な冷却チャンネルをどのように確保するかが問題である。線材間の熱伝導が良好であれば，計算上は，コイル表面の冷却だけで実用的なコイル電流密度において冷却安定条件を満足することができる。現在，BSCCOテープ線材を用いて，密巻のダブルパンケーキコイルを試作しており，液体窒素および液体水素に浸漬させて通電試験を予定している。当日は，液体窒素中での通電試験の結果までの報告を予定している。