Examination of advanced magnetic separation method using fluid control
三島 史人, 島先 優弥, 西嶋 茂宏 (福井工大)
Abstract:磁気分離法は乾式・湿式条件下で、水や土壌の環境浄化や有価物回収などに利用されている。強磁性体を分離対象とした場合においては、高勾配磁場を形成することで永久磁石を利用しても十分な分離能力を持つ。しかしながら、常磁性物質の分離においては超電導磁石の強力な磁場を用いることが必要とされており、さらには常磁性物質の高速大量処理において高効率な分離をすることが課題となっている。従来の磁気分離法は主として、分離対象物の懸濁媒体(作業媒体)の流れによるドラッグ力と磁気力との力のバランスを制御して分離力としているが、本研究では常磁性物質の高速大量処理における高効率化をめざし、淘汰管を用い鉛直上向きの流れ条件下で分離対象物の重力とドラッグ力のつり合いを利用し、ドラッグ力の影響を極力抑え、直接的に磁気力が分離対象物に作用する磁気分離法の高度化を図った。計算と実験によりこれらの検討を行い、良好な結果を得たので報告する。