磁気分離法による火力発電所ボイラー給水中の酸化鉄スケール除去 ~酸素処理スケールの凝集状態の解析~

Removal of Iron Oxide Scale with Magnetic Separation from Boiler Feed-water in Thermal Power Plant - Aggregation State of OT Scale -


秋山 巧士郎 (阪大); 平松 まみ ((元)阪大); 秋山 庸子 (阪大); 三島 史人, 西嶋 茂宏 (福井工大); 岡田 秀彦, 廣田 憲之 (NIMS); 山地 豪, 松浦 英樹, 難波 正徳 (四国総研); 関根 智一 (荏原工業洗浄)


Abstract:火力発電所では,給水系配管で発生するスケール(配管腐食生成物)によって,発電効率の低下が引き起こされる。そこで我々は,高勾配磁気分離法(HGMS)によるスケール除去を検討した。本研究では酸素処理(OT)適用の火力発電所を対象とした。強磁性体が主成分である全揮発性物質処理(AVT)適用の場合と異なり,OTスケールは常磁性体と強磁性体の混合物である。そこで,磁気分離条件の決定に大きな影響を及ぼすスケールの凝集状態を明らかにすることを目的とした。まず実際の火力発電所ボイラー給水系から採取したスケールの分析を行った。次に採取スケールとその組成を再現した混合サンプルを用いた小規模磁気分離実験を行った。これらの結果から,採取スケールの凝集状態について推察し,効率的な磁気分離条件を検討した。