高温熱処理によるMgB2線材の室温での曲げ歪耐性向上

Enhancement of bending strain tolerance at room temperature on MgB2 wire sintered by higher temperature.


田中 秀樹, 鈴木 孝明, 児玉 一宗 (日立); 松本 明善, 西島 元 (NIMS)


Abstract:MgB2線材をReact and Wind法でコイル状に巻線する際、MgB2フィラメントに加わる引張り・曲げ歪が許容値を超えると線材の臨界電流性能が劣化するため、室温における許容歪の把握とその向上が重要である。
前回[1]、MgB2線材に室温で印加した引張り・曲げ歪とIcとの関係について、その評価方法と、0.18%~0.19%の引張り・曲げ歪でのIc低下例を示した。
本報告では、熱処理温度高温化(600℃から700℃)によるMgB2線材の曲げ歪耐性向上について、実験による検討結果を報告する。

1. H. Tanaka, et al.: Abstracts of CSSJ Conference, Vol. 95 (2017) p.180