Development of Double Pancake Coils consist of MgB2 Rutherford Cable – (1) Fabrication of 3rd DP coil and excitation test results of a 1st +2nd + 3rd DP coil composition
槇田 康博, 新冨 孝和 (KEK); 濱島 高太郎, 駒込 敏弘, 塚田 謙一, 星野 昌幸 (前川); 谷貝 剛, 高尾 智明 (上智大); 津田 理, 宮城 大輔 (東北大); 平野 直樹 (中部電力); 繁森 敦, 中島 健太郎 (岩谷産業); 富田 優, 恩地 太紀 (鉄道総研)
Abstract:我々は、液体水素で冷却される超電導電力貯蔵装置を目指して、MgB2 ラザフォードケーブルと定格電流が600 A(20 K)のダブルパンケーキコイル(DPコイル)の開発を進めている。
これまでW&R法による1号コイル、R&W法の2号コイルを製作し、冷却励磁試験をおこなった。それぞれのコイル用にラザフォードケーブルを製作したが、ケーブル加工による変形で臨界電流の劣化が50 %近くあり、その背景調査も行った。2号機ではケーブル加工から熱処理した後にコイル巻線を行ったが、巻線による臨界電流値の顕著な劣化は見られなかった。これらの結果を受けて、3号機用のケーブルとDPコイルを作成した。ケーブル化による臨界電流の劣化の大きな改善は見られなかったが、その背景調査は進み、次期4号機用には特別仕様の素線をハイパーテック社より調達している。3号DPコイルもR&W法で製作し、液体ヘリウム冷却で600A通電を確認した。さらに1,2,3号機を組合せた600 A励磁試験も実施している。
本講演では、3号機の製作と単独及び3台励磁試験結果を中心に、それに至るまでの、研究の目標やこれまでの開発経過を報告する。