核医学治療用高温超電導スケルトン・サイクロトロンの開発(3)-実証用高温超電導小型マルチコイルシステムの遮蔽電流解析-

Development of HTS Skeleton Cyclotron for nuclear medicine treatment (3) – Numerical simulation on screening current in small demonstration model of HTS multi-coil system –


植田 浩史, 粟津 佑太, 金 錫範 (岡山大); 野口 聡 (北大); 渡部 智則, 長屋 重夫 (中部電力); 吉田 潤 (住重); 福田 光宏 (阪大); 石山 敦士 (早大)


Abstract:エネルギー可変で多種類の粒子を加速可能な高温超電導空芯型サイクロトロン(スケルトン・サイクロトロン)の開発に取り組んでいる。サイクロトロンでは,高精度磁場分布及び時間安定性が要求されるが,超電導マグネットにおいては遮蔽電流が誘導され,それに起因する不整磁場(以下,遮蔽電流磁場)が悪影響を及ぼす。したがって,遮蔽電流磁場の補正及び抑制は,サイクロトロンを出力可変(多機能化)とするための最重要課題である。我々は,現在ビーム加速に要求される磁場分布を形成するマルチコイルシステム開発技術確立に向けて小型モデルの製作・実験に向けた設計を行っている。本発表では,設計した小型モデルを対象に遮蔽電流磁場を評価したので報告する。
なお,本研究の一部は科研費基盤研究S(18H05244)に依ったことを付記する。