核医学治療用高温超電導スケルトン・サイクロトロンの開発(2)-実証用高温超電導小型マルチコイルシステムの設計-

Development of HTS Skeleton Cyclotron for nuclear medicine treatment (2) – Design of small demonstration model of HTS multi-coil system –


野口 聡 (北大); 植田 浩史, 粟津 佑太, 金 錫範 (岡山大); 渡部 智則, 長屋 重夫 (中部電力); 吉田 潤 (住重); 福田 光宏 (阪大); 石山 敦士 (早大)


Abstract:エネルギー可変で多種類の粒子を加速可能な高温超電導空芯型サイクロトロン(スケルトン・サイクロトロン)の開発に取り組んでいる。高温超電導コイルシステムをスケルトン・サイクロトロンの適用する際,1) 高電流密度化と高熱的安定化を両立する技術(無絶縁コイル),2) 高精度の磁場を発生する技術(遮蔽電流磁場の低減),3) 高機械強度化技術(Super-YOROIコイル構造),4) 実規模マルチコイルシステムの設計最適化が課題として挙げられる。そこで,我々は,現在ビーム加速に要求される磁場分布を形成するマルチコイルシステム開発技術確立に向けて小型モデルを製作し,上記課題を検証する実験を計画している。本発表では,この実証用高温超電導小型マルチコイルシステムの設計について報告する。
なお,本研究の一部は科研費基盤研究S(18H05244)に依ったことを付記する。