A new concept of a hybrid trapped field magnet lens
藤代 博之, 髙橋 圭太 （岩手大）； AINSLIE Mark （Cambridge 大）； 内藤 智之, 難波 空 （岩手大）
Abstract: 高温超電導バルクは、磁場中冷却着磁(FCM)によって着磁することにより、バルクの“磁束ピン止め効果”を用いて、印加磁場と同程度の数テスラ級の強力な磁場発生源である擬似永久磁石(TFM)が実現する。一方で、超電導体のもう一つの特徴である“反磁界効果”を利用したバルク磁気レンズは、零磁場中着磁(ZFCM)中において、着磁コイルが生み出す磁場を収束させることで、印加磁場より大きな収束磁場を発生させることができるが、その磁気収束効果は印加磁場を掃引した後で消失してしまうため、着磁コイルの継続的な運転が必要である。本研究では、超電導バルク円筒とバルク磁気レンズから構成されるハイブリッド磁気収束型超電導バルク磁石(HTFML)の新しいコンセプトを提案する。デバイスの有効性と着磁効率について、着磁シミュレーションによりCase1) MgB2円筒とGdBaCuOレンズ、また、Case2) GdBaCuO円筒とGdBaCuOレンズの2つの場合に対し検証する。このHTFMLでは、TFMが供給する捕捉磁場や着磁コイルによる印加磁場よりも大きな磁場を収束磁場として永続的に発生させることができる。