スプリットコイルを用いたパルス着磁における異なる径のGdBaCuOバルクの捕捉磁場特性

Trapped field properties of GdBaCuO superconducting bulk with various sizes magnetized by pulsed field using split coil


下屋敷 郁陽, 藤代 博之, 内藤 智之 (岩手大); AINSLIE Mark (Cambridge 大)


Abstract:超電導バルクに対するパルス着磁(Pulsed Field Magnetization, PFM)では、磁束運動に伴う発熱による捕捉磁場の低下が問題とされている。当研究室ではスプリットコイルを用いたPFMはソレノイドコイルに比べ冷却効率が優れるため捕捉磁場が向上すると報告している。また、径の大きいバルクの利用は捕捉磁場の向上に効果的とされているが、スプリットコイルを用いたPFMによる捕捉磁場特性の径依存性に関する報告はされていない。よって本研究ではΦ30, 43, 65 mm GdBaCuOバルクに対しスプリットコイルを用いたPFMを適用し、捕捉磁場や温度上昇を実験的に比較した。その結果、Φ30 mmに比べΦ43 mmでは捕捉磁場は向上したが、Φ65 mmでは捕捉磁場は減少し、歪な捕捉磁場分布を示した。これらの結果と着磁シミュレーションの結果を比較することにより、捕捉磁場向上の可能性を議論する。