超電導接合を用いた永久電流1.3 GHz (30.5 T) NMRに向けて
〜永久電流400 MHz (9.39 T) LTS/REBCO NMR 用REBCO内層コイルの4 K単体試験特性〜

Towards a persistent current 1.3 GHz NMR using superconducting joints
– 4 K test results of a REBCO inner coil for a 400 MHz (9.39 T) LTS/REBCO NMR –


柳澤 吉紀 (理研); 末富 佑 (千葉大); 山岸 風摩 (上智大); 大木 康太郎, 山口 高史, 永石 竜起 (住友電工); 北口 仁 (NIMS); 斉藤 一功, 濱田 衞 (JASTEC); 高尾 智明 (上智大); 朴 任中 (理研); 前田 秀明 (科学技術振興機構)


Abstract:JST未来社会創造事業大規模プロジェクト型「高温超電導線材接合技術の超高磁場NMRと鉄道き電線への社会実装」において、永久電流1.3 GHz (30.5 T) LTS/HTS NMRの開発実証を目指している。最大の挑戦は、永久電流運転を実現するための超電導接合の開発とコイル実装であり、これにはHTS線材同士の接合と、HTS線材とLTS線材同士の接合含めた数種類の接合が必要となる。現在、これに向けた要素開発として、REBCO線材同士の超電導接合を用いた永久電流400 MHz (9.39 T) LTS/REBCO NMRの開発を進めている。これは、高分解能NMR計測を通して接合特性を精密に評価するとともに、HTS線材同士の超電導接合を用いた初の永久電流NMR磁石を実証するための開発である。本報では、接合のIc-B特性等から要求されるコイルの技術的条件を整理するとともに、試作したREBCO内層コイルの4 Kにおける永久電流特性を報告する。

謝辞:本研究はJST未来社会創造事業 JPMJMI17A2の支援を受けたものである。