磁化活性汚泥法における磁気分離の選択分離性の役割

The role of selective separation of magnetic separation in magnetic activated sludge process


五十嵐 創, 酒井 保藏, 荷方 稔之, 六本木 美紀 (宇都宮大)


Abstract:磁気分離は数秒で活性汚泥を高濃度まで分離でき、膜分離のような目詰まりも原理的に起こらないため活性汚泥の分離装置として優れた装置と言える。一方で、ほとんど全てのもの懸濁物質を固液分離する沈降分離や膜分離法と異なり、マグネタイトを吸着できる物質しか分離できない特性を有する。これにより、微生物を曝気槽に戻しつつ、生分解で生成する難分解性有機懸濁物質や流入する無機成分などを曝気槽を通過させることで余剰汚泥の引抜きを行わない水処理を実現している。本研究では、この磁気分離の選択分離性に着目し、活性汚泥法におけるその役割を考察し報告する。