薄型ペレットの固相反応によるREBCO-CCの超電導接合

Superconducting-Joint for REBCO-CC via solid reaction using thin pellet


宮地 優悟, 舩木 修平, 山田 容士 (島根大)


Abstract:REBCO線材は、長尺化並びにテープ形状に起因する線材の取り回しの悪さが課題となっており、線材をゼロ抵抗で接合する手法が必要とされている。REBCO線材の超電導接合は現場で行われるため、特殊な装置を用いない短時間・簡便な手法であることが重要である。そこで我々は、線材と接合剤ペレットの加圧-熱処理という簡便なプロセスによる接合手法を検討している。本研究では接合剤ペレットを用いた固相反応によるREBCO線材の接合並びに、接合部の生成相と超電導特性の評価を行った。接合剤の原料にはY2BaCuO5粉体及びBa:Cuが3:5のBa-Cu-O粉体をY123組成で混合した物を用いて、原料粉体を数100ミクロンの薄型ペレット状に形成した。2本の線材の間に接合剤ペレットを配置し、金属製の治具で加圧しながら800ºCで12時間熱処理し、400ºCで12時間酸素アニールを施した。接合線材の四端子法による電気抵抗測定から、92 Kにおいてゼロ抵抗を示す接合に成功した。