運転中の高温超伝導巻線に生じた異常の診断法2~ピックアップコイル設置位置の影響~

Diagnosing method of abnormal conditions produced in the HTS windings under operation -The effect of the positions of a pick-up coil -


細田 啓太, 鶴田 絢也, 川越 明史 (鹿児島大)


Abstract:高温超伝導機器の実用運転の際には、機器の健全性を常時診断しておく必要がある。また、機器の生産性やメンテナンス性の観点から、健全性診断用測定系は、高温超伝導巻線から離れた室温空間に設置することが望ましい。我々は、高温超伝導巻線に対し非接触のピックアップコイルを用いることで、巻線の健全性を診断するシステムの開発を行っている。これまでに、直径70mmの1ターンコイル状サンプルについて、サンプルから数mm離れた場所で測定し、交流通電時、交流磁界印加時に臨界電流の変化を評価できることを実験的に示している。今回は、実用化において妥当な測定系設置位置を検討するために、サンプルから離れた場所で印加磁場中における測定を行い、測定信号と理論的な予測値との比較を行った。