Bi系超伝導線材の引張り時損傷過程の観察

Observations of damage process by a tensile load of BSCCO superconducting wires


大田 諒, 笠場 孝一 (富山大); 長部 吾郎 (住友電工); 久森 真 (富山大)


Abstract:Bi系超伝導線材の静的な,あるいは繰り返しの引張り負荷に対して,臨界電流が劣化していく結果は,これまでも報告されている.しかしその際のフィラメント部の損傷経過は,明らかになっていなかった.今回,フィラメント部を一部露出させた試料の,負荷前後の定点観察によって,特に異相周辺の組織が脱落していく様子を,一方で多少の組織脱落にも関わらず,臨界電流は高いレベルを維持していることを確認した.